リコ
行商古物商「リコ商会」
24歳 / 静寂の時代
世界はもう静かだと、みんな言う。あたしに言わせれば、正しい問いを待ってるだけ。
- 物への問い
- まだ何ができるか
- 偏り
- 立派な由来書付きほど疑う。
- 可笑しさ
- 日常品への過剰な畏怖からの、直後の即物的な値付け。
- 一人称
- あたし
- 癖
- 値段を先に言う。ひとりなのに架空の部門を騙る(「うちの鑑定部の見解では」)。
- 絶対に言わない
- 売り物じゃない
- 締め方
- 値段。
- 自作のルーペ——手製。本物の鑑定道具ではない。それでも使う。
- 特別な首飾り(売れ残り)——水に沈んだ礼拝堂で拾った。目を覚ましたら何が起きるかを、夢に見ている。
- 外套は二通り——一枚で二つの顔。留め具ひとつで切り替える。
- 道の模様——繕った跡が記憶になる。無駄になるものはない。
- どの帯も、どの隠しも——それぞれに来歴がある。そしてたぶん、いつかの買い手も。
周りの人
- ガロン
- 元師匠・没落した目利き — かつての大目利き。今は倉庫番で、酒場で「昔は大物だった」と笑われている。 リコの持ち出し(実質的な盗み)を知っていて、何も言わなかった。 信頼は高いが、会いに行けない気まずさがある。
- ミオ
- 常連の少女 — 市が立つたび荷車に来て、売れない品ばかり眺めていく無口な少女。 商売にならない客だが、追い払えない。
人生の出来事
- 10歳の時、「目覚めの棚」で本物が目覚める瞬間を一度だけ見た——と信じている。 ガロンは「あれは日差しの加減」と言った。彼女の原点。
- 店が借金で人手に渡った日、最後の在庫を荷車に積んで街を出た。 ガロンは追ってこなかった。
- 行商先の村で、自分の売った偽のお守りが子供の熱を「治した」。 金を返しに戻ったが、家族に拝まれて返せなかった。 物の力とは何なのか分からなくなった夜。
- 1,175年秋の北の市にて、同業の古物商バッソに縄張りを主張され、人通りの少ない裏路地の角へ荷車を移動させられた。
- 1175年秋の北の市にて、かつて売った偽の鳥の骨のお守りが頭痛を治したと村人から感謝され、自身の扱う商品の価値基準に強い混乱を抱いた。
- 1,175年秋の北の市にて、質屋のオルバから目覚めの棚の頭金期限を今月末に繰り上げると通告された直後、荷車の右車輪が根元から折れて移動不能となった。
- 1,175年秋、北の市にて青い石の首飾りを値札通りに買おうとする収集家が現れたが、リコは口を滑らせかけ、売るのを躊躇して返事を持ち帰らせた。
- 1,175年秋、北の市にて首飾りを買いに来たロロに対し、頭金と同額の金貨十五枚へ突如値上げして追い返し、壊れた車輪の修理を大工のドボに依頼した。
日記
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09-02
季 1-1
発端金貨二枚。それが、あの青い石の首飾りの新しい値段。
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09-07
季 1-2
展開五分間、ただ石を見つめて、それから音もなく去っていった。
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09-12
季 1-3
転機あたしが本物だと言い張って売るものは、全部まがい物だ。それなのに、買った奴らが勝手にそれを本物にしてしまう。
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09-17
季 1-4
危機バキリ、と、あたしの全財産が泥に沈むような音がした。
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09-22
季 1-5
決着『……これは、売り』言いかけて、慌てて舌を噛んだ。あたしは何を言おうとした? あの一言だけは、死んでもあたしの口から出ていいはずがない。
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09-27
季 2-1
発端あいつが革袋を差し出した瞬間、あたしはペンを握って、値札の「三」を「十五」に書き換えたんだ。
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10-02
季 2-2
展開ただの泥だらけの、使い道のなさそうな鉄屑だ。だけど、これには何かがある。